太陽の塔は、1970年のレガシー
私のイベント業界における原点の一つが、1990年・大阪鶴見緑地で開催された「国際花と緑の博覧会(通称:大阪花博)」です。
大阪花博は、国際園芸家協会の承認を得て、博覧会国際事務局(BIE)の承認を受けた特別博です。
博覧会には、登録博と認定博の2種類に分けられます。
2025年に大阪に誘致している博覧会は、登録博で、日本で開催されれば、1970年の大阪万博、2005年の愛・地球博に次いで3度目の登録博となります。
さて、1990年の大阪花博ですが、私にとって非常に重要なプロジェクトの一つです。バブルがはじける前の最後のあだ花とでも言いましょうか。それなりに、予算もかけていましたし、博覧会らしいイベントとしては、それ以降はあまり「らしいイベント」は開かれていないのではないでしょうか・・・・
それは、単に、予算をかけていたということではなく、パビリオンの演出内容、それにまつわる運営業務、待ち客対策の催事の実施や、事業推進していく上での組織体制づくり。それら全てに関わることができたことは私にとっては非常に勉強にもなりましたし、全体を俯瞰して制作推進できたことは、後々得難い経験・財産を得たようなものです。
最近は、安全管理、リスクマネジメント、ユニバーサルイベントの対応など、当時はそれほど言われていない課題もあります。
技術の進歩とともに、人的な対応もそれに合わせて進歩していかないといけないですが、まだ経験と勘に頼っているのも事実でしょう。
今年の秋には、博覧会が大阪に招致されるかどうかが、決まります。業界人としては、是非大阪で開催されることを期待していますし、今までの経験と知識を最大限活かして取り組んでみたいプロジェクトです。
先日、太陽の塔の内部の入場予約が取れたので、行ってきました。実に48年ぶりです。小学1年生でしたので、その時の記憶は薄らいでいますが、今回見てもその当時にこれを創造したことへの畏怖を感じました。まさしく、岡本太郎のレガシーであり、日本人のレガシーです。
今回の博覧会が決まったら、是非後世に残るレガシーを創造して欲しいものです。