「屋外広告」
ツꀀグリコのネオンサインと言えば、大阪道頓堀、観光客が必ず写真を撮影する名所です。
一方、渋谷のスクランブル交差点と言えば、海外旅行者にとって、これまた撮影ポイントらしい。あの埋め尽くすような人の横断が整然と行われていることに驚きを感じるらしい。
いずれの場所も日本の代表的な人が集まる場所です。
そこから眺めると日本や海外の名だたる企業広告が溢れています。人の集まる所に広告あり、ということで、これでもかというくらいの広告看板が並んでいます。
今日は、「屋外広告の日」です。
昭和48年9月10日、「屋外広告物法の一部改正案」が第71回国会(参議院)で成立しました。この改正では、「屋外広告業」が定義づけられ、屋外広告業者の届出制度が創設されるなど、屋外広告業者に対する指導・育成面が強く打ち出された改正であったため、業界としてこれを歓迎、同月開催の日広連理事会において9月10日を「屋外広告の日」と定め、翌49年から日広連並びに社団法人全日本ネオン協会、社団法人日本ディスプレイ業団体連合会の共催、国土交通省・経済産業省等の後援により、屋外広告業の振興と遵法の精神涵養を目的とするキャンペーンを開始したものです。
(出典:一般社団法人日本屋外広告業団体連合会HPより)
この屋外広告含めて、交通広告、大型ビジョンなど、自宅以外の場所で接触する広告メディアの総称を専門用語でOOHと言います。(Out of Homeの略)
いわゆる、4大メディア(テレビ、ラジオ、新聞、雑誌)やインターネットではない広告手法と言えるかもしれません。
広義的には、コンビニの店頭ディスプレイや、ファストフード店のトレイ広告、街頭サンプリングなどもOOHになります。
最近はスマホなどの隆盛により、クロスコミュニケーション化が進み、日常生活の活動導線上や購買活動の現場でのOOHとの連動によって、その特性が再評価されています。
最近は、デジタルマッピングや3D、AR、高画質ディスプレイなどによって、そのクリエイティブ表現が豊かになってきているので、単なる広告看板とは言いがたいものが多く見られます。
またデジタルサイネージと呼ばれるものでは、遠隔操作で、その広告を変化させたり、データベースを構築することで、視聴ターゲットに合わせた広告にするなど、その手法はますます多岐に渡り、また工夫を凝らすようになってきています。
広告の最終目的は、「その商品」をいかに買ってもらうかに尽きます。ただし、昨今商品内容そのものでの差別化は難しく、いかに付加価値を付け、アピールするかを考えざる得ません。
時代とともに消費者行動も変わってきます。
今や店頭で商品仕様を確認して、購入はネットで、という消費者が増えてきました。そういう意味において、クロスコミュニケーションによって、購入誘導を図ることは重要です。
OOHによって、消費者と接触を増やし、まさしくその場でスマホ購入させる為には、その重要度は増すばかりかもしれません。