「地域の絆」
8月もそろそろ終わり、昼間はまだまだ残暑ですが、朝夕はすっかり過ごしやすくなりました。私の自宅の和歌山北部地域も、一面田んぼに、稲が青々と生い茂り、あとは、秋の収穫を待つばかりです。台風が直撃しないことを祈るのみです。雨がないと困りますが、豪雨になるとまたその被害も甚大になります。特に、農家の皆さんはそんな自然との闘いの中で収穫を待ちわびていることを考えると、その月日の長さを感じざる得ません。時折、ニュースで温室の果物を盗んだり、イタズラしたり、本当に農家の皆さんにとっては死活問題です。
たまたま、私の自宅の近所の皆さんは農家を生業としている方々が多いので、そう感じます。また、おすそ分けを頂いたりすると、まだまだ地域のコミュニケーションはあるんだと感じます。
とはいえ、実は昨日、私の住む地域の自治会の臨時集会がありました。火急の問題ではないけれども、地区の区長の問題です。50世帯余りの地区の長は基本的には、順番に毎年回ってきます。
私も5年ほど前に地区長を務めさせていただきました。週末しか帰らない地区のことなどほとんどわからない中での地区長です。1年任期だけれども、その間に色々な要望・課題が出てきます。側溝の流木が危ない、通学路の道が狭い。消火栓の蓋が開きにくいなどなど。その都度、役所に談判しに行きます。
役所も、様々な地域からの要望が上がってきますので、なかなか迅速に対応してくれません。仕事を抱えながらのことですので、こちらも時間を作ってこなして行きますので、やはり負担にはなります。しかし、誰かが、受け持たないと何事も進みません。
そして、昨日は区長そのものを辞退したいという人が出てきたので、その解決策を話し合う寄り合いです。
ご多聞に洩れず、わが町も少子高齢化が進み、かつ過疎化で、若者は都会へ出て行ってしまっているので、高齢者がほとんどです。役所に行くにも車が必要です。
体のあちこちに痛みを抱えて、区長の重責は担えない。
理由を聞くとまさしくごもっともなことです。しかし、そういう中、まだ若い方だけに負担をかけるのも、如何なものか、、、
私は、その中では随分若手の部類なので、余計に感じます。仕事との両立を考えると、簡単に引き受けるわけには行きません。小さな町のたった50世帯のコミュニティですら問題になっているこのようなことは、おそらく全国各地で起こっているのでしょう。
自然災害が頻発している中、防災、減災に地域の共助はなくてはならない力です。一人きりのご老人の安否確認など地域が取り組みべき課題は山積です。
今までの概念を一度リセットして新しい地域交流の取り組みを行政、住民、一体となって考えるべき時と思います。
生活に不安を感じながら暮らす国が本当に幸せな国と言えるのでしょうか・・・・・
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